外はどんより曇っている。一旦躊躇したが、心の声に素直に従い走ることにした。晴天の下を走るのが一番良いのだが、100%良い条件などは絶対にありえない。また、諸事情でここ2週間は全然走っていないので、体がムズムズしていることもある。
今日は、今年の走り納めにしようと思っている。振り返ると、今年はこれまで以上に「七転八倒」の年だったと思う。そんな1年を締めくくるには、やっぱり七転八倒するコースがふさわしい。と言うことで、苦手の坂道を走って金剛山登山口を目指す。
今日からついに上半身のインナーウェアも冬装備。ネックウォーマーも登場である。
9時25分出発
出発前になったら少しだけ晴れてきた。これはついている。しかも、ほとんど無風状態。昨日の強風とはえらい違いである。
いつもの大和川ルートから南河内サイクルラインに入る。今日はサイクリストとすれ違わない。みんな年末で忙しいのか?
思い起こせば、昨年の今頃はバタバタしていた。職場はテレワークに移行していたのだが、当時は検証試験の真っ最中であり、仕事納めの日も事務所に出社して深夜まで仕事をした。それを思うと、時間の余裕があるのは本当にありがたいことだと思った。
10時30分 石川サイクル橋到着
トイレ休憩を済ませて即出発。この季節は頻繁にトイレ休憩が必要である。
いつも通る滝谷不動尊の前を抜けて行こうとしたら、車両通行止めになっている。車道を人がたくさん歩いていると思ったら出店が出ている。年末なんだな〜って思ってしまった。人にぶつからないようにゆっくり進む。歩いているのと変わらないくらいのスピードである。出店をチラチラと見ながら滝谷不動尊を過ぎるといつもの走行ペースに戻る。ここからはひたすら登るだけ。山に進むにつれて雲行きがしくなってきた。そして、高度が上がるにつれて道路脇の室外計の表示が5度、4度、2度と下がっていく。この調子で行けば、登山口に到着する頃には0度近くになっているはず。本当の冬が来たことを実感した。前回は紅葉ライドだったので写真を撮りながらダラダラと進んだが、今日の景色は寒々としているので写真を撮る気がしない。停車せずにひたすら登る。登山口が近づくにつれて、路面が濡れてきており雪がちらほら見えてきた。先日の積雪が溶けていないんだろう。インナーグローブとシューズカバーをつけてきたが手と足の指が非常に痛い。
しかし、こんな日でも登山者はいる。完全に冬山登山の装備である。強者だ。ちなみに自転車で上っているのは私だけみたいだった。いつもはサイクリストとすれ違うのだが、ここでもサイクリストとは誰にも会わない。
12時20分 金剛山登山口到着。
駐車場は一面の雪。休憩後にどこかで食べたいところだが、今日はどこの店も開いてないので、ここで補給食を食べることにする。かなりの寒さなので長時間の休憩は厳しく、食べ終えて早々に出発。滞在時間は約10分。来る前は、「真夏の炎天下に比べると寒さなんて大丈夫」と思っていたが、大間違いだった。思い起こせば、昨年までのこの時期は非常に忙しく、走る機会が少なかったので、本格的な寒さを体験していない。やっぱり体験することが一番重要である。
登山口駐車場から少し下って、豆腐を買うために「山の豆腐」に立ち寄る。今日はきぬ豆腐にした。こんな日は湯豆腐が最適だ。そしてもう一つ。目の前にモンベルショップがあるので、ここにも立ち寄ることにした。ここにモンベルショップができたのは10月か11月くらいだったかな。前回来た時はこのことを知らずに素通りしてしまった。店内は非常に暖かく、ほっとする。山の用品だけかと思ったら自転車用品も置いている。私のシューズカバーは秋春用なので、今日は非常に辛かった。思わず冬用のシューズカバーを試着して即購入。そのまま付けて帰ることにした。
それにしても、下りの風は非常に冷たい。この気温の中を走るなら、中綿入りのベストなどの厳冬期装備を揃えないといけない。今年は走れる時間的余裕があるので、厳冬期もぜひ走ってみたいと思っている。
このコースは、いつもなら一気に下るところであるが、路面が濡れているのでゆっくりと下っていった。高度が下がるにつれて風が優しくなっていく。下りきったら極楽のように思えてきた。
13時45分 石川サイクル橋到着
やっぱり山の上とは全然風が違う。これはありがたい。水分補給してそのまま自宅に向かう。
南河内サイクルライン、大和川ともに風の影響はなく楽に走れた。
15時 自宅到着
豆腐が崩れていないか心配だったが大丈夫だった。これで今日は安心して湯豆腐が食べられる!
今日の走行距離:75km
今日の写真
今日は寒くて写真を撮る回数が少なかった。寒々とした景色が多かったのでよしとしよう。今日で今年のライドは終了である。正月があけたらライドを再開する。
今年は本当によく走った。そして、様々なトラブルにも遭遇し、自転車の仕組みがより深くわかった年でもあった。
今年を総括してみると、やっぱり四国一周遍路旅につきる。人によっては、「お金と時間の無駄遣い」とか、「馬鹿な行為」とか、思うかもしれない。しかし私にとっては、今後の人生を過ごしていく上で、非常に実りのあるものだった。これは自信を持って言える。
今年の気づきは以下の通りである。
細かいことをあげるときりがないが、大きくは以下の3点だと思っている。
・自己効力感が、これまで以上にアップした。四国一周遍路旅を結願したことで、自分自身に対して、より自信が持てたと思う。
・人のありがたさが身にしみた。「関わってきた様々な人のおかげで今の私がある」と言う思いが一段と強くなった。全ての人に感謝しかない。
・自分の力でどうしようもない事は素直に受け入れることができるようになった。酷暑・雨、自分の理解を超える他者の考え方・行動など、これまで以上にいろいろなことを体験した。しかし、ジタバタせずに素直に受け入れることで、人生が好転することがわかった。
こんなところだろうか。自己満足かもしれないが、少しは成長したかも?
とにもかくにも、今この時を迎えられることが、本当にありがたいと思える。
来年もさらにパワーアップしよう。
そして、生涯現役を目指して頑張ろう!