2021年8月24日火曜日

19日目(8月24日)

 5時起床 

今日も終日曇り。今のところ雨の心配はなさそうである。


640分出発

気温も低く少し風が出ているので涼しい。この気候であれば大歓迎だが、今日は30度越えの予想。

善通寺は小高い山に囲まれていることが初めてわかった。空海はこの土地で育ち何を思ったのか?


655分 73番札所出釈迦寺に到着

一瞬ゲキサカだったが朝一なので問題なくのぼれた。私より先に車遍路が来ている。この寺は山の中腹ぐらいにあり、こじんまりした地元密着のお寺だ。多分参拝するのは地元の人とお遍路さんくらいで観光客などは来ないだろう。今回遍路旅をしながら私の趣味嗜好がはっきりわかった。私は過度な装飾などが嫌いで素朴なものが好きだと言うことである。特に自然と一体になっているものには感動を覚える。時間があれば大阪南部や奈良方面に自転車でかけるのは、心がそういう場所を欲しているからだろう。


せっかくなので奥の院もお参りすることにした。駐車場に自転車を置いてゲキサカをひたすら上る。車がかろうじて登れるくらいの傾斜だ。自転車では絶対無理。


815分 奥の院到着

風が気持ちが良い。極楽だ。

お参りしてしばらく風に吹かれた。空海が捨て身の修行をしたと言う場所で、子供があっさり上がれるようなところではない。空海は子供の時から驚異的な能力を持っていたのかも。そのような険しい場所まで上がってきているので、絶景で瀬戸大橋まで見える。御堂の先に行ってみたが私の靴ではこれ以上行けそうもなかったので諦めた。完全に登山道である。登山者が数名上がってきたが、皆さん私より年配の人ばかりである。

昨日は73番札所までお参りすることができなかった。もし来ていたら夕方近くになっていたので奥の院には行ってなかったと思う。お大師様が導いてくれたのかもしれない。

登るのは40分かかったが、下りは15分で降りてきた。


95分 74番札所甲山寺到着

近い、10分で着いた。

田んぼの真ん中にある寺で隣に工場があってびっくりした。境内はゆったりしているが建物自体は山の脇に建立されている。ここも観光地ではなく地元密着のお寺だ。喉を潤して少しのんびりした。


955分 75番札所善通寺到着

ここも近い、3分で着いた。

駐車場に着いたのだが、ここは裏門らしく、「どうせなら表門に回ったら」と係りの人に言われてぐるっと回って反対側に行った。

ここは広さも建屋も規模が全然違う。さすが総本山。別格である。本堂と大師堂は敷地自体が分かれている。それにしても大師堂は非常に立派であった。残念ながら中での撮影はダメだったので外からだけの撮影にした。人が少なく、ゆっくりと散策しながらお参りした。


1110分 76番札所金倉寺到着

ここも近い、15分で着いた。

境内は広々としている。団体バス用の駐車場も相当広い。しかし地元の人ともう1人お遍路以外は誰もいない。騒がしくないところが非常に良い。ゆっくりとお参りした。今日は気分がゆったりしている。ほとんどが平地で距離が近いことがゆとりを出しているのかもしれない。今のところずっと曇りが続いており暑く無いことも効いている。


1215分 77番札所道隆寺到着

ここも近い。

街中にある小さなお寺。私好みだ。1人車遍路がいたがお経もあげずにとっとと帰っていった。スタンプラリーしているような感じである。私の偏見かもしれないが、楽をして回って納経帳の記録ばかりを集めて何か得られるものがあるのだろうか。足が悪かったり、年齢的に歩きは無理だったり、こんな人は車しか方法がない。しかし、お経も唱えずに帰るのはどうだろうか。今回各札所で、このような人が結構多いと感じた。頭だけで理解していても、実際に腑に落ちるところまで行動しなければ得られるものはないような気がしている。ブルース・リーが言った「考えるな、感じろ」は、今ではとてもよくわかる。人間は体感しなければ何も得られるものがないのだ。すべての人に、歩いたり自転車での自力遍路をしろと言うつもりはない。しかし、その人ができる範囲で真剣に向き合い、行動してこそ初めて何かを体感できるのではないかと思っている。


1320分  宇多津臨海公園到着

四国一周スタンプゲット


途中でうどん店を見つけてまたまたぶっかけうどん大を頼んでしまった。今日は梅シソ風味にした。初めて知ったが、うどん大とは三玉のことだった。どうりで多いはず。大阪の感覚で行けば大は二玉くらいと思っていた。


1410分 78番札所郷照寺到着

若干高台にある広いお寺である。山門の中に駐車場があるとは知らなかったので少しウロウロしてしまった。寺は新しく建て直されているようである。地下に数千の小さな仏像がある部屋があった。これには圧倒された。写真を撮るのが憚られてしまった。駐車場で、法要のために来た年配の夫婦に「良いお参りを」と声をかけてもらった。

今日は今のところ強い日差しはなかったのでこのまま曇り空でいきそうである。夕立さえなければ、それでありがたい。近い所のお寺ばっかりなので本当に気分がゆったりである。


1520分 天皇寺高照院に到着

寺と神社が隣接されている。寺に行くには、神社の参道を横切らないといけない。寺は、ほんとに小さくてのんびりできそう。ここなら、来てぼーっとしていられる。こんな場所が近くにあれば嬉しい。せっかくなので神社のほうもお参りをした。


1620分 80番札所国分寺到着

昨日よりは少しだけ早く着いた。しかしもう時間が遅いので火を使うのは遠慮してくれと言われ、納経のみとなった。この寺は広々としており非常に立派な庭がある。この景色を見にたくさんの人が訪れるのかと思った。大師堂は納経所と同じ建屋の中にあり写真撮影はNG。ここも当然火はダメなので納経だけさせてもらった。


1750分 本日の宿に到着

今日も大浴場がついている。これはありがたい。しかし食べるところは選択肢がなかった。宿の横にある海鮮茶屋のみである。10%割引券をもらったので、それを使うことにした。今日もエンゲル係数が高いが、おいしいご飯が食べれることに感謝し、ありがたくいただいた。


今日の走行距離は64キロ


今日の写真


今日は奥の院を含めると9カ所のお参りをした。73番札所・奥の院以外はほとんど平地であり距離が近かったので何とか周れたと思う。明日は高いところを走らなければならない。また歩き遍路復活か。

香川に入ってからは小高い山を縫うように札所を回っている。師範がこの山の景色が思い出にあると言っていた通りで、確かに印象深い。

明日は山岳コースが持っている。頑張ろう!



2 件のコメント:

  1. 一箇所ずつ納教されているんですね。
    私自身は上辺だけが良ければ それで良しの人間 かと思います。

    納教せずに記帳だけして、さっさと車で次の寺に向かうでしょう。
    忙しい現代人は、そんなふうに慣らされしまったのかもしれません。

    歩きや自転車で遍路する事で 苦労してやっと辿り着いたお寺では しっかりと 納教しようと思う心も 生まれるのではないでしょうか。

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  2. 本質を理解せずに、見てくれだけを装ってる人を見て、何となく寂しい気がしました。お経の内容を全て理解しているわけではありませんが、十善戒だけは読んでいる時いつも身に染みています。

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