2021年7月24日土曜日

4日目(7月24日)

 5時起床  645分出発

宿の朝食を食べたので少し出発が遅れた。

昨日歩き遍路の人が「宿に朝食があるからといって食べ過ぎるのはしんどいですね」と言っていた。私も同感だ。少しだけ食べて後は補給する方向にする。

今日は恐怖の山岳ダブルヘッダーが待っている。

早朝はまだ風が涼しく天国だ。

残り9キロ地点でコンビニを発見し、水分とエネルギーを補給。準備していると同年代位の女性からお接待を受けた。ありがたくいただいた。うれしかった。お寺以外で納め札を渡すのはこれが初めてである。何度もお遍路をする人はこの味が忘れられないんだろうと思う。そして「楽しんでください」と言って送り出してくれた。

そうだ! そもそもこの旅は楽しむために来たのだ。芳村思風は、「人生の本質は七転八倒だ」と言っている。私はこれにいたく共感して彼の作品は何冊も読んだ。七転八倒を楽しめるかどうかで人生の充実度合いが決まるのだ。初心に帰った気がして嬉しかった。と勝手に感動して次に進む。

残り5キロ地点で地獄の1丁目の標識を発見。私は車道の方を進む。

いきなりのゲキサカ。金剛山よりきつい。たまらず残り3キロ地点で歩き始める。走行距離からすると余裕をみても1時間半で行ける距離だが3時間見ている。正解かもしれない。いたるところに蛇の死骸がある。車にひかれたんだろう。休憩のたびに鳥の声で癒される。道はきついがほとんどが木陰。これはありがたい。

地元の人が道を清掃している。挨拶したら私のバテバテ状態を見て笑っていた。この人たちのおかげで落ち葉は全部路肩に集まっている。ありがたいことだ。全てがありがたく思えてきた。

昨日写真を撮ってくれた歩き遍路の人がもうお参りを済まして降りてきている。笑顔で「次に行きます」と言って行ってしまった。健脚だ。とにかく歩くスピードが速い。私があの人と同じ位の年齢だったらどうだろうか???


915分 20番札所鶴林寺到着

3時間見ていたが2時間半で着いた。

風格のある山門だ。

日差しは強いものの、日陰はとにかく涼しい。

別世界である。

住職には、次に行くのは民家がある所までは自転車で移動し、そこからは歩きを勧められた。

10時 地獄の2丁目に向かって出発。


那賀川沿いを走る。とにかく川の水が綺麗である。翡翠のような色をしている。

住職に言われた民家あるところに止めるのはやめて、そのまま登った。しばらくすると坂が始まった。先ほどよりは多少緩やかである。しかし残り1.5キロのところでついに歩き始めた。車1台がやっと通れる位の狭い道が延々と続いている。しかし車は1台も通っていない。郵便配達のオートバイだけである。車の人はやっぱりロープウェーから行くのかな。休憩の回数と時間が徐々に長くなってきた。水は飲むよりほとんど頭からかぶっている。もう1本のボトルは麦茶にした。スポーツドリンクはぬるくなったら飲めたもんじゃないからだ。もう少しで到着のはずなのだが、なかなか立ち上がれない。


12時 21番札所太龍寺の駐車場到着

湧水が潤沢に蛇口から出ている。顔洗って頭から被った。私より年配のオッサン歩き遍路が自炊をしている。話し込んでまたまた休憩。上まで自転車でいこうと思ったが、オッサン歩き遍路にそれは無理と言われ素直に従った。

駐車場に自転車を置きそのまま1キロ歩いて山門へ。オッサンのアドバイスに従って正解だった。

12時半 21番札所太龍寺到着

山門に着いたらまだまだ登る必要があった。5分ほど歩いて到着。広い寺である。自然をそのまま活かしたて寺を作っている。昨日の歩き遍路の兄ちゃんと再会。神戸から来たらしい。「歩いていたら自然に着いてますよ」、といとも簡単に言っている。

時間をかけてゆっくり参拝した。そよ風が天国だ。また1キロほど歩いて駐車場に戻る。


14時 太龍寺出発

非常に怖い下り道。我ながらよく登ってきたと感心してしまった。ブレーキが焼き付きそうである。

途中いたるところで見る景色だが、川がとても綺麗である。


1450分 22番札所平等寺到着

小さな寺だが風が非常に気持ち良い。

境内でゆずジュースを売っていたので思わず買ってしまった。うまい。生き返った!

ジュースを売っている兄ちゃんが話しかけてきた。昔は自転車に乗っていたそうだ。かなりベテランのようである。詳しい道の情報を教えてもらって地図までもらった。ありがたい。


1550分 平等寺出発

昨日行きそびれた四国1周スタンプをもらいに道の駅へ移動。さっきの兄ちゃんに教えてもらった道の通り行ったら非常に早く着いた。


1640分 公方の郷 なかがわ 到着

昨日もらえなかった四国一周のスタンプゲット

今日の予定はこれで全て完了。

早く宿に行ってビールを飲みたい🍺


今日の写真


徳島の山岳コースはこれで何とか乗り越えた。12番札所を経験していたことがよかった。最初が今日の20番・21番だったらくじけてたかもしれない。

明日は100キロ走行が待っている。ほとんど平地だが風が気になる。向風がないことを期待しよう。後は暑さをどうしのぐかだ。

2021年7月23日金曜日

3日目(7月23日)

 5時起床 635分出発。

早朝で曇っているので涼しい。眉山が見える。昨日は余裕がなくわからなかった。

幸先良いスタートと思ったが道を間違えて大幅に時間をくってしまった。10キロも余分に走った。焦らずに行けと言うお大師様のメッセージなのか。


745分 13番札所大日寺到着。

近くて遠い大日寺だった。

交通量の多い道がすぐ横にあり、道で写真を撮っていたら怒られた。


83514番札所常楽寺到着。

ついに日差しが強くなってきた。今日も炎天下。木陰に自転車停めたら横に猫が寄ってきた。猫も暑いようだ。

常楽寺の境内は石がむき出しになっており独特の風情。あの世を思わせる。


930分 15万札所国分寺到着。

寺と寺の間が近い。山門と本堂が非常に立派だ。


1015分 16番札所観音寺到着。

こじんまりした寺である。

街中にあるが境内の風は涼しい


1110  17番札所井戸寺到着。

なんと豪華な山門。しかし、境内は土が全くないので暑い。


18番札所に向かって移動。鮎喰川を南下して小松島へ。日陰がなく、とにかく暑い。昨日とはえらい違いだ。


1350分  18番札所恩山寺到着。

やっと日陰。救われた。頭から水をかぶって生き返った。

森の中にある寺だ。いるだけで癒される。聞こえるのは蝉の音だけ。


15時 19番札所立江寺到着。

先ほどとは打って変わって街中にある寺。

1530分でお参り終了。


今日の写真


本日はこれまで。疲れも溜まってきたので、早々に宿に引き上げ休むことにする。

後で気づいたが、四国1周のスタンプポイントが近くにあったので行けばよかった。明日引き返してきて行かないといけない。痛恨のミス。


明日は山岳コースのダブルヘッダーとなる。いろんな人のブログを見たが相当厳しそうである。

できれば3つ回りたいところだが、2つで終わるかもしれない。

2021年7月22日木曜日

2日目(7月22日)

 5時起床 今日はちゃんと起きて635分出発。

移動中に所々お遍路さんのカカシを見かけた。


710分 10番札所切幡寺到着。

ゲキサカがあったが一瞬で終わったよかった。

山門に自転車を置いて330段の階段を上った。

階段の最後あたりが男やくよけ坂となっている。厄年の私には良いかもしれない。

お参りの後大塔まで登ったが、地元の人に勧められて奥の院まで行くことにした。獣道を歩いて着いた先に小さなお堂があった。

ここは別世界のような気がする。これこそお遍路の世界。

師範の言う通り、この寺は非常に趣がある。さすがだ!


昨日は初日と言うこともあり、あまりにも余裕がなかったような気がする。これからは極力寄り道して歩けるところは歩いて行こうと思う。

ゆっくりとお参りして815分切幡寺を出発。


9時 11番札所藤井寺到着。

田んぼに結構トンボが飛んでいる。

寺自体は古く風格がある感じ。

やっぱり境内の風は最高だ。癒される。

ここから12番札所に行く道があるが私はいけない。この遍路道ではなく、迂回してきつい坂道が待っている。少し休憩して950分出発。


目的地まで約30キロ。いきなり坂道が延々と続く。つらい。頻繁な休憩が必要だ。強いて言えば、細い道を選んだので車が少ない、そして木陰が多いのが救いである。

オートバイに軽々抜かれていった。昔の私のようである。あの頃はサイクリストを見て、なぜこんなしんどいことをするのかと思っていたが、今ならよくわかる。オートバイに比べて自転車の方が圧倒的に楽しいからだ。

梨の峠を超えると一気に下りになった。天の助けだ。綺麗な川沿いを下ってひたすら平坦な道を走る。エメラルドグリーンの清流がとても綺麗である。残り10キロ地点で休憩。自販機を見つけてやっと水分補給。

しかし、残り5キロでまた試練が待っていた。つらい。七転八倒とはこのことだ。たまらず途中から押して歩いた。残念だが、これが私の実力。しかし歩いていると何となく心が落ち着いてきた。不思議な感覚である。

丈杉庵という小さな寺の前に大きな杉があり木陰で休憩。生き返った気がする。こんな些細なことが非常にありがたい。これこそ遍路旅だ、と思った。

1410分 12番札所焼山寺到着。

やっと着いた。何度も休憩をして4時間かかった。予想より1時間オーバー。

車の参拝者が多く今回の旅ではここが一番人が多い。水分補給したボトルは2本とも空いてしまった。3リッター飲んだが全然足らない。

15時にお参り完了したが出発したのは15時20分。苦労して登ってきただけに、簡単に去るのが嫌で長居してしまった。

13番札所を目指して走る。しかし1620分の段階であと5キロ。本日のお参りは諦め明日に回すことにする。

宿までゆっくりと走っていると、吉野川沿いでカヌーに乗ったり泳いだりと水遊びをしている人がたくさんいる。うらやましい限りである。


今日の写真


これまでの走行距離を書いてなかった。

7月20日:91km

7月21日:48km

7月22日:93km


今日はしっかり坂の洗礼を受けた。寄り道したいと思ったが、そんな余裕は全くなかった。走った距離以上に疲れた。いつも金剛山まで行けたのは、荷物がない軽い状態だからだ。坂があるところは、いつもの走行ペースの70%位と見ておいた方が良いかもしれない

しかし良かった事は、自分の力量がわかったこと、そして歩いていると心が落ち着いてくる事に気がついた。歩いてしまったことをふがいないと思うよりも、歩くことで一切の雑念がなくなったような気がする。

お遍路さんは歩きが基本なのである。今日は歩き遍路1人だけ見かけた。改めてすごいと思った。

自転車で行くことにこだわるよりも、歩くことを混ぜても良いかもしれない。

2021年7月21日水曜日

1日目(7月21日)

  5時に起きたが二度寝してしまって30分遅れの710分出発。

 740分 1番札所霊仙寺到着。

初回なので勝手が分からず時間がかかってしまった。木陰に座っていると暑さを忘れて癒される。

 850分 2番札所極楽に到着。

慣れたので30分位でお参りが完了。

境内を掃除していたおばちゃんに話しかけたら、いろいろと丁寧に教えてくれた。

 945分 3番札所金泉寺到着。

どこの寺も木陰が涼しく蝉の声だけが聞こえる。最高だ!

 1055分 4番札所大日寺到着。

距離は近いがアップダウンが続いてちょっとしんどい。ここはサイクリスト用の自転車置き場があるのがありがたい。

 1145分 5番札所地蔵寺到着。

坂を降りて2分で到着。

駐車場の大きな木の下に自転車を止めた。境内にも大きな銀杏がある。樹齢800年の大木。

どこの寺も境内の風がとても心地よい。極楽だ!


 1315分 6番札所安楽寺到着。

お参り後、横の店でアイスクリーム。生き返った。

 1415分 7番札所十楽寺到着。

相変わらず暑い。ここはあまり日陰がないので辛い。

 1515分 8番札所熊谷寺到着。

坂を上りきったところにある。遊歩道が趣がある。風はだいぶ涼しくなってきた。

 1610分 9番札所法輪寺到着。

ギリギリ間に合った。真昼に比べて風が涼しい。

本日のお勤めはこれで終了。

本当は10番札所まで行きたかったが仕方がない。ひとえに私の脚力不足だ。


今日の写真


 暑い1日だった。トラブルもなく無事お参りできたことに感謝している。気温は高いが風が乾いており、日陰に入ると涼しい風を受けて極楽だった。

 昨日今日と坂道が辛い。荷物の重さがかなり堪えている。金剛山登山口まで自転車で登っていたので大丈夫と思っていたが、同じようにはいかないかもしれない。

がんばるだけやけど!


2021年7月20日火曜日

ついに出発(7/20)

 先日までカミさんはガミガミ反対意見を言っていたが、今日は気持ちよく送り出してくれた。ありがたいことである。

 これからついにお遍路の旅が始まる。子供のようなワクワク感がある。

 結局装備の装着に手間取り745分に自宅を出発。もっと早く出発するつもりだったが、ビワイチ の時に比べて荷物が多いことを改めて痛感。


 1310分和歌山フェリーターミナル到着。暑さと荷物の重さで予想以上に時間がかかった。

速攻でカレーを食べて1340分乗船。お店の人に感謝。焦らして申し訳なかった。


 フェリーのデッキは貸し切り状態、乗客はみんなクーラーの効いた部屋にいる。外の方が気持ちが良いのは私だけなのか?


大阪〜和歌山〜徳島


 1710分ホテルに到着。和室なのでごろごろできるのがありがたい。徳島は風が涼しく心地よい。大阪とは違い窓を開けて寝られそう。

本当は宿坊に泊まりたいところだが、このご時世なので個室で泊まれるホテルを中心に宿を探す予定である。


 宗家に教えていただいた指マッサージをして早めに就寝するつもり。腰が少しだるいが、指マッサージでたぶん明日には治るはず。


 明日からついに遍路旅本番が始まる。

四国一周サイクリング CHALLENGE1000kmプロジェクト

  サイクリストの間では、今や四国は国内有数の自転車エリアである。国内・海外からたくさんの人が走りに来ている。せっかく四国を走るので、四国一周サイクリングCHALLENGE1000kmプロジェクトにエントリーした。


https://cycling-island-shikoku.com/challenge_1000.html


 エントリーして8,000円払うと、事務局からチャレンジパスとサイクルジャージが送られてきた。今回は、事務局の要望に応えて、このジャージを着て走る。ジャージの上にお遍路の白衣を着て走るので目立たないかもしれないが


 以前から実家に帰省するたびに、自転車走行用ブルーラインが気になっていた。そして、ロードバイクに乗って颯爽と走る人たちが羨ましかった。やっと私も仲間入り。


 自転車に乗り始めて約1年半。まだまだ初心者マークであるが、3000kmくらい走って、それなりに慣れて来た。何とかなるだろう!


なぜ遍路旅なのか? なぜ自転車なのか?

  そもそも、四国一周遍路旅を決めたのは、単純にやってみたいと思ったからだ。年齢・実施時期を考えると辛いことは分かっている。周りの人にはバカな行為に見えるかもしれない。でも、理屈ではない。長年道場に通い稽古を続けてきたが、これとまったく同じである。やりたいことに理屈などない。

 仕事柄、頭で考え損得で行動することを続けてきた。生きていく上では必要なのだが、こればかりではウンザリする。

 家族は前日まで反対していたが、出発の朝は快く見送ってくれた。ありがたいことである。


 今徳島に向かうフェリーの上で風に吹かれいる。心地よい時間を使って、ここまでに至った経緯を整理してみた。自分の思考・行動の棚卸しである。こんな時間が持てるのもお遍路さんの役得かもしれない。これこそ最高の贅沢だと思った。


・なぜ遍路旅なのか?


 私が通っている道場の師範が歩き遍路を達成したことが、大きなきっかけである。私は、仕事の都合で宗家が指導されている平日の稽古に参加できず、師範が指導されている土曜の稽古に通った。

 師範は、多忙な仕事の合間をぬって、夏休みと年末年始の休みを利用し約5年間かけて結願した。たくさんの話を聞かせてもらったが、全国から何十万円もかけて来ている人がたくさんいるとのこと。私は四国で生まれ育ち、お遍路文化が身近にありながら、何も感じず、何もしてこなかった。非常にもったいない時間を過ごしてきたと思った。

 いつの日か、ぜひ自分でもやって見たい、そして、師範をはじめ遍路旅を敢行するたくさんの人を惹きつけるものは何なのかを確かめてみたいと心に決めた。


・なぜ自転車なのか?


 遍路旅をやってみたいと思ったものの、膝に不安があり歩き遍路には自信がなかった。高校時代から定常的に運動を続けており、膝を相当酷使してきている。長距離歩行や山歩きをすると、いつも最後は辛い。やりたい気持ちはあるが踏みきれない自分に悶々としていた時に、元サッカー日本代表・前園氏の自転車遍路の番組を見た。「膝が不安な私でも行けるかも?」と、頭をよぎった。

 その後しばらくたった休みに高校時代の友人たちとの飲み会があった。卒業以来の恒例行事で、私を含めた6名が毎年夏と年末年始に集まって飲んでいる。その時、友人のSが、ロードバイクでしなまみ海道を走った爽快感を語った。そして、一緒にやろうと声をかけてきた。私は躊躇なく手を挙げて自転車を買う宣言をした。そして、これが自転車にハマる始まりとなった。


 思い返すと、こんなところだろうか。行動する気持ちがあれば、神様仏様が何らかの活路を与えてくれるのかもしれない。希望は捨てないことである。